ダンまちゼノス編のネタバレです。この章は見所も多くゼノス(異端児)ウィーネとの出会いやアステリオスとの戦いが描かれています。ダンジョンから生まれたウィーネをめぐりオラリオと各冒険者の争いと葛藤が見所かなと個人的には思っています。
ゼノス編の後半に当たるアステリオス編の話は現在準備中なので近いうちにアステリオスのネタバレも投稿する予定です。
ゼノス編後半はこちら
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まとめ
ヴィーヴルの少女とベル・クラネルの出会い
ダンジョンから産まれたヴィーヴル(竜女)の少女は産まれてすぐに同族であるモンスターや冒険者から狙われるイレギュラーな存在でした。
少女には頼れる者も安心できる居場所もなく逃げて隠れるしか出来ませんでした。そして今まで堪えていた涙を流すと目の前に一人の少年が現れました。
ベル「モンスター・・・・ヴィーヴル?」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻より
この時ベルはいくつかの疑問を抱きます。
本来ヴィーヴルはユニコーンと並ぶレアモンスターで、主に中層域19階層~24階層に出現する最上位の希少種です。ドロップアイテムは全て高値で取引され、額にある紅石は「ヴィーヴルの涙」や巨万の富を約束された「幸福の石」と呼ばれています。
ただそれはモンスターとしての評価で目の前にいるヴィーヴルは半人半蛇のラミアでなく四肢がある人型で肌の色や鱗があるとは言え容姿端麗な美少女にしか見えませんでした。
何より琥珀色の瞳から流れる涙に震えている体は人間が抱く「恐怖」と同じでした。
「モンスターは厄災の象徴」です。ベルは様々な感情と葛藤し少女の元から一度離れ物陰から様子を伺うことにします。
端折った部分を簡単に補足その1
- 少女はヘスティアナイフを見て怯えていたのでベルはナイフを隠す。
- 一度ベルが立ち去った直後に別のモンスターに襲われるが背後で様子を見ていたベルが助ける。
ベル「・・・・大丈夫、怖くないよ」「平気だよ、これはポーションって言って」
少女「ぽー、しょん?」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻より
喋るモンスターにベルの中で沢山の「常識が崩れて」いきました。その後ベルはヘスティアファミリアの団員たちと合流し少女の存在を明かします。当然批難の嵐でしたが目の前で喋るヴィーヴルに一同は警戒しつつもベルと同じ感情を抱きます。
ベル「僕は・・・この子を助けたい」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻より
もちろん反対されますが、あらゆるものを恐れベルにすがる少女を見て団員たちは口を紡ぎます。もしモンスターを保護している事がバレればヘスティアファミリアは終わりなのも事実です。冒険者からも住民からも何を言われ何をされるかも分かりません。
それでもベルは「見捨てない」選択肢を選びます。
一行は少女をホームに連れ帰り主神のヘスティアに事情を話しました。最初は驚きはしたものの冷静に事を理解し少女に名前を与えようと提案します。
名付け親にはベルが指名され「ウィリュジーネ」と名付けますが長過ぎるため却下され、ヘスティアが間を取って「ウィーネ」と名付けました。
ウィリュジーネの意味やここのやり取りは下の記事で触れているので詳しくはこちら
ベル、春姫、ウィーネを留守番係にして残りの団員たちは情報収集を開始します。その間ウィーネはどんどん言葉を覚えコミュニケーションの問題もほぼ無くなり徐々に落ち着きを取り戻してきました。
他の団員とも少しずつ距離も近くなって中でも春姫とウィーネの関係は姉妹のような関係になていきます。
端折った部分を簡単に補足その2
- ベルに探りを入れてきた男神イケロス。
- 地上での情報に限界を感じたヘスティアファミリアは助っ人にアイシャとリューを加えウィーネと出会った19階層に手掛かりを探しに行く
- そこでローブを纏った謎の女性と出会い。その正体がウィーネと同じ同胞であることを知る。
- 神さえ分からないイレギュラーにリリは「ウィーネの保護を辞めよう」と提案する。
- それを偶然聞いてしまったウィーネはホームを飛び出しその姿を人に目撃される。
裏で動くギルドとゼノス(異端児)の存在
ギルドの主神ウラノスはベルがウィーネと接触して以来密かに監視としてヘスティアファミリアにフクロウを送っていました。
その後ウラノスはヘスティアファミリアに極秘の強制任務を発令します。
その内容は「全団員とウィーネで20階層を目指せ」というもので、その紙にはヘスティアにしか分からないヒエログリフ(神聖文字)で、「眷属が発った後、第七区画四番街路へ来られたし。危害を加えるつもりはない」と書かれていました。
眷属がダンジョンに向かったあとウラノスと面会したヘスティアと20階層に着いたベルたちは事の顛末を知ります。
- ウィーネのように喋るモンスターをゼノスと呼んでいる。
- ゼノス達の存在は16年前から確認されている。
- ゼノスの特徴は理知を備え人類との共存を望んでいる。
- ウラノスとゼノスはギブアンドテイクの関係。
- モンスターフィリアは人々の警戒を和らげるために始めた。
- ゼノスを狙うハンターが居て高値で売りさばいている。
- ゼノスの存在を知っているのはガネーシャとハンターの正体を追っているヘルメス。
- モンスターも輪廻転生している。
- ゼノスに共通しているのは強い憧れ。
ベルとヘスティアは驚くばかりでしたが更に驚いたのはモンスター達の輪廻転生・・・つまり「生まれ変わり」についてでした。下界の子供達は命を失えば魂は天界へと還り神によって様々な処遇を受け再度下界で生を授かります。
ウラノスはそれと同じことがダンジョンでも起きてると推測していました。
ベル達の元にはウラノスの右腕でもあるフェルズとゼノスのリーダーであるリドが説明にあたっていました。そして、ゼノス達の多くは前世の記憶や地上の夢を見る者ばかりという事を知ります。
リド「・・・・夢を見るんだ。真っ赤な光が、でけぇ岩の塊の奥に沈んでいく夢・・・・迷宮にはない空が、赤く、泣いちまうくらい赤く、だんだんと染まっていく綺麗な時間・・・・」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻
ベル達と分かれる事に強く拒否するウィーネでしたがリドに「これ以上ベルたちといれば彼等に迷惑が掛かる」と説得されます。
ゼノス達は決してヘスティアファミリアに協力を求めようとしませんでした。ただ「異端児である自分たちを受け入れてくれる人間がいる」ただそれでけで満足でした。
ヘスティアと合流したベルはヘスティアに、
ベル「神様・・・」「ダンジョンって何なんですか?」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻
他の団員が見守るなかヘスティアは目を伏せ、
ヘスティア「ダンジョンは、ダンジョンだよ・・・・・・」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻
これは神々の口癖のようなものでヘスティアはこれまで通りダンジョンについて何も話そうとはしませんでした。そしてフェルズから今のヘスティアファミリアに出来ることは無いと言われ団員たちは無力感とウィーネと別れた喪失感に包まれます。
ウラノスとゼノスの関係とヘスティアファミリアに託す想い
上のほうでウラノスとゼノスはギブアンドテイクの関係と書きましたが具体的にどういった関係なのかをさらっと紹介します。
ウラノスはゼノス達を保護という名目でゼノス達を支援しています。その見返りとしてゼノス達はダンジョンで起きた問題を極秘裏に対処し解決してきました。
それと並行してゼノスを狙うハンターの正体も追っていましたが足取りは掴めずヘルメスファミリアにも犯人を追跡させていました。
そんなときにウィーネと接触した者がハンターではなくベル判明した事で事情が変わります。
元々、ウラノスとヘスティアは天界でも馴染みでヘスティアのことをよく理解している節がありました。そのためヘスティアファミリアがこの先どういう行動をし、どうゼノスに接するのか見届けそれを見極めようとします。
ウラノス「ヘスティアの眷属だ、我々が追う件のハンター達でないことは間違いない。何より・・・・見極めたい。ヘスティアの眷属達が何か変化をもたらすか・・・・『彼等』の希望になりえるか、否かを」
引用元:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻
動き出す黒幕「イケロスファミリア」
ウラノスの依頼でハンターの正体を追っていたヘルメスファミリアはその黒幕を「イケロスファミリア」と睨んでいました。
イケロスファミリアの団長の名前はディックス・ペルディクス(以下ディックス)。レベル5の第一級冒険者で二つ名は「暴蛮者(ヘイザー)」。
イケロスファミリアについて
探索系の派閥で20年以上前からオラリオに存在している。派閥のランクはBで深層進出を機にファミリアの記録は残っていない。
ゼノスを捕獲し密輸していた主犯格でウィーネが生まればかりの頃に追いかけ回していたのもこのディックスでした。
ディックス達は上物のヴィーヴル(ウィーネ)を今でも狙っていて主神のイケロスの証言やウィーネが街に飛び出した騒動で十中八九ヘスティアファミリアが匿っていると予想しヘスティアファミリアのホーム近辺に隠れその動向を伺っていました。
その後ディックス達はベル達が20階層の強制任務に向かう時に尾行を決行しますが、ヘルメスファミリアの二重尾行に気付きその目的を阻まれます。
この件でヘルメルファミリアとギルドに自分達が密輸に関与している事がバレたと確信します。
ディックスvsゼノス「さらわれたウィーネ」
ダンジョン24階層。ウィーネ達は隠れ里を目指して進行していました。
ウィーネが「泣いている・・・・「たすけて」って」という同胞の声を聞き取ったと皆に話すと、パーティーはすぐさま救出に向かいます。
ウィーネは元々、竜種なので他の種族よりポテンシャルが高い。聴覚などの五感能力が高いのも特徴。ゼノスたちは冒険者と同じで5体~7体の部隊を作ってダンジョンの未開拓領域を目指し行動します。この未開拓領域は冒険者達でいうセーフティポイントでゼノス達はこれを「隠れ里」と呼んでいます。ウィーネの護衛には深層出身のフォー(フォモール獣蛮族)が務め他のメンバーも戦闘力が高い構成。ちなみにアラクネのラーニェは神が嫉妬するほどの美貌を持っている。メンバー構成は以下のようになっています。
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