ダンまちリュー・リオンの過去についてです。生い立ち、仲間との出会い、アストレア・ファミリア入団、簡単なその後についての内容になっています。
かわいいくてクールビューティーキャラとして人気のリュー・リオン。アニメ版ダンまちでも軽く彼女の過去について触れているので大体のことは分かっていると思います。
このエントリーでは、そこから更に深堀りしてリューの過去を紹介したいと思います。長いので目次から気になる所にジャンプするのもアリです。
ダンまち原作のネタバレにもなるので注意して下さい。
ダンまちリュー・リオンの過去
リュー・リオンのステイタスCV:早見沙織
年齢:21歳
レベル:4
所属:アストレア・ファミリア→豊穣の女主人
二つ名:疾風
魔法:ルミノス・ウインド、ノア・ヒール
スキル:妖精星唱、精神装填、疾風迅雷
装備している二本の小太刀のうちの一本は、アストレア・ファミリアの輝夜の形見。リューのライバルでもあり友人。太刀の技は彼女から学んでいる。
【ダンまち】ティオナとティオネの過去「滑稽な英雄が居たからこそ私は」
ダンまちリュー・リオンの過去【生い立ち編】
リューが育った里「リュミルアの森」は代々「聖樹」を守ってきた一族で、産まれて間もない頃から戦士として訓練を受けます。神からの恩恵が無くても地上にいるモンスター程度なら撃退する力を持っていました。
リューも幼い頃から大人と一緒に戦い育ってきました。
エルフは人里離れた場所に住むことが多く。容姿端麗で潔癖、プライドも高く認めた者以外の肌の接触を許さない高潔な種族でした。
そのせいか他種族を見下し、神が下界に娯楽を求め降りてくる新時代に入っても外部との交流を遮断。神がファミリアを作り眷属たちは他種族で盛んに交流をしているのにエルフたちだけは閉鎖的で孤立していました。
リューの里も例外じゃありません。
ある日、里に近付いてきた獣人をリューと大人たちが撃退すると、エルフたちは「醜い」「我々とは違う」と彼らをあざ笑いバカにしていました。
それを見て育ってきたリューは「同胞のエルフこそが一番醜いのではないか」と疑念を抱くようになります。
同族意識が強く他者を認めない。思い上がった言葉ばかりを並べる同胞に、リューは落胆し自尊心さえ失っていく気がしました。
このときのリュー・リオンの年齢は11歳。
自分がエルフであることに恥を感じ「目の前の世界が歪んでいる」と確信したリューは日に日に家族や同胞から距離を置くようになります。
唯一好きな星空が広がる真夜中。エルフという名の束縛から逃れるため、リューは里を出ることを決心します。
「・・・・さようなら」
ダンまちリュー・リオンの過去【オラリオ編】
故郷を後にしたリューは世界の中心と言われる「迷宮都市オラリオ」に向かっていました。ここなら里には無い何かを手に入れられると期待していたからです。
かけがえのない仲間、他種族の友。雨が降るオラリオでフードを深く被り歩く彼女は少しも苦に思いませんでした。
しかし・・・・・・
「触れるな!!」
善意や悪意とは関係なく、リューは近付いて来る者すべてを手で払っていました。もちろん望んでやっていることではありません。
エルフの性質はリューの心身に「潔癖」という風習を刻み、それが当たり前という環境で育った代償とも言えました。
更に追い打ちを掛けるように苦痛を与えたのは視線でした。容姿端麗なエルフに向けられる興味と羨望のまなざしは恐怖でしかありませんでした。
里を嫌い同胞を避け、新しい世界に希望を抱いたのに、その新しい世界に怯え勝手に壁を作る自分に嫌気がさすリュー。
この瞬間「リュー・リオン」は紛れもなく「エルフ」ということを自覚せざるを得ませんでした。
人混みを避け雨が降るなか路地裏で立ち尽くしていると一人の女神が声を掛けてきます。
「貴方、どうかしたの?」
声がするほうを向くとそこには、藍色の瞳にしとやかで質素な格好をしている女神が笑っていました。
リューに声を掛けてきた男神はみんな軽々しく薄っぺらい言葉ばかりで、この頃には神すら信用できない状態になっていました。
それは同胞のエルフが言っていたことは正しく間違っていたのは自分じゃないかと疑心暗鬼になるほどで、声を掛けてきた女神の言葉すべてに棘のある言葉で返します。
「風邪を引く」、「今のあなたは迷子みたない顔をしている」とリューを心配する女神。
「全てっ、神々のせいだ!!」
リューは見当違いなことばかり言い感情を荒げます。
「世界を知らない」「世間を知らない」リューの目の前にあるのは「理想と現実」のギャップ。そこからくる八つ当たりと、自分がエルフという証明と納得。
「今の貴方に必要なのは、神々の声ではなく、対等の友人のようね」
女神はリューに地図と食べ物を渡して去って行きました。
下界にヒューマンと亜人を生み出したの神々でした。 神の気まぐれや趣味で多種族ごとに格差を持って生まれたと下界の人達は考えています。 リューもその一人でエルフという種族を作らなければこんな事にはならなかったと考えるようになっていました。リューに声を掛けてきた女神は「本質はそこじゃない」という意味で「あなたには対等な友人が必要」と言います。
ダンまちリュー・リオンの過去【出会い編】
決して治安が良いとは言えないオラリオ。初めて外の世界を知ったリューにとってオラリオは新鮮で大都会でしたが自分の里とは違いどこか冷たさを感じていました。
あてもなく歩いていると男たちがリューに声を掛けてきました。
男たちは目の前の少女がエルフであること、神の恩恵がないことを確認すると歓楽街にいくらで売れるか話を始めました。
彼等の目的は人さらい。
リューは彼等の目的が分かると、どうやって逃げ切るか考えました。戦闘の教育を受けているとは言え、恩恵を受けている彼等に勝てる見込みはありません。
リューが護身用の短剣を抜こうとしたとき、
「ちょっと貴方達!白昼堂々と何をやらかそうとしているのよ!!」
声のするほうを見るとバトルクロスに身を包んだ赤い髪をしたポーニーテールの少女がいました。
少女と男たちは面識があるようでお互いを名前で呼び合います。
少女の名は「アリーゼ・ローヴェル」
男たちのリーダー格の名は「ジェラ」
こうしてリューは、後にかけがえのない存在となるアリーゼと仇となるジェラに出会う。
二人のやりとりが終わり男たちがどこかに消えると、アリーゼはリューに自己紹介を始めました。しかしリューは背中を向け歩きだします。
アリーゼが人の話を聞かないのは失礼だと言うと、リューは「助けを求めていない」と線を引きました。
本来のリューなら決して口にしないようなことでしたが、このときの彼女はそれだけ追い込まれていて、そんな自分に自己嫌悪するほど心が病んでいました。
そして、自分を助けてくれた彼女の手を今までのように、また振り払ってしまうのではないかという恐怖もありました。
流石のアリーゼも少し驚きましたが、彼女は気遣いのない素直な気持ちをリューに伝えます。
「あなた偏屈なのね」
その言葉にリューはカッとしますが「その通り」でした。だからこそ余計に頭に血がのぼったリューは、
「それは私がエルフだからということか?」
キョトンとするアリーゼ。
「私だってなりたくてエルフになったんじゃない!!」
普段の生真面目な口調とは反対に年相応の口調になるリュー。鼻で笑うアリーゼは「エルフだからとかじゃない。偏屈なのはあなたの性格で種族は関係ない」と言い返します。
どんどん彼女に追い詰められるリュー。
アリーゼは続けて「どんな種族にも良い人や悪い人もいる」「今の貴方はカッコ悪い」と、まるで注意してるかのような言葉にリューは衝撃を受けました。
「あなたの言う通りだ」
動揺が止まらない。何も反論できない。
長い沈黙のあと、リューは自分の卑怯さ、自分の未熟さを認めます。
何かあれば同族のせいにし、勝手に外の世界に恐れ喚き散らすだけの子供。潔癖なエルフは自分の間違いを認め謝罪と感謝を表した。
【ダンまち】ティオナとティオネの過去「滑稽な英雄が居たからこそ私は」
ダンまちリュー・リオンの過去【ふたりで訓練編】
アリーゼは思いつめていたリューに気付くと「何かあるのなら相談に乗るよ」と切り出しました。
リューが相手を拒絶するエルフの習わしを打ち明けると、アリーゼも習わしのことは知っていたようで、それならとリューに「手を握る訓練をしよう」と提案します。
彼女を拒絶したくなかったリューはそれを拒みますが、アリーゼは「自分は第三級冒険者(手前)だからいくら叩かれても平気」と言い手を握ってきました。
「なに、全然平気じゃない。拍子抜けだわ」
リューは何が起きているのか理解できませんでした。そしてこれはエルフの習わしでいう認めた者を表していました。
エルフの少女を気に入ったアリーゼは手をつないだまま自分のファミリアに入らないかと誘ってきす。
そしていつの間にか「貴方」から「あんた」という呼称に変わっていたことにリューはどこか嬉しく思いました。
ダンまちリュー・リオンの過去【アストレア・ファミリア編】
アストレア・ファミリアの主神アストレアは正義と秩序を司る女神。ダンジョン探索の派閥ですが、ガネーシャ・ファミリアと一緒に都市の治安維持活動も行っていました。
エンブレムは「正義の剣に翼」
主神アストレアの正義の元、総勢10人の眷属で構成され一丸となって、世の中の過ちや理不尽に立ち向かっている。
「おかえりなさい、アリーゼ」
リューとアリーゼを出迎えてくれたのは主神アストレアでした。どこか見覚えがあったリューは「もしや」と思いどこかバツが悪そうにします。
エルフの存在に気付いたアストレアは、
「あら、その子は・・・・ふふ、そう。そうなったのね」
アリーゼの主神は、雨が降る中、オラリオの地で一番最初にリューに優しく接してくれた女神。リューは食料とファミリアの地図を貰ったあと女神の元に行くか悩んでいました。
そんなときにジェラたちに囲まれアリーゼに助けられました。
奇遇にもリューを助けた二人は同じファミリアで、結局再開することになった女神にリューは謝罪の意味を込めて一礼しました。
アリーゼはホームに居たメンバーに、リューの紹介をすると自分たちの信念と正義について語りだします。
ゼウスとヘラの両ファミリアが黒竜に破れ「三大冒険者依頼」は失敗。それから5年の月日が流れ、その結果、闇派閥を始めとした混沌がまた世界を闇で包もうとしているとアリーゼは力説した。
「三大冒険者依頼」の話は閉鎖的なエルフの里でも有名な話でリューもすぐにそれを理解する。
アストレアはそんな少女たちの話を優しいまなざしで見つめます。
アレーゼは続けて「世界の中心であるオラリオが乱れれば他の街にも影響する」「混沌なんて要らない」「いま必要なのは正しい秩序と笑顔」と話していると、
リューはまぶたを閉じて、里を出た時の気持ち、アストレアに声を掛けて貰ったこと、アリーゼに助けられたことを思い出していました。
オラリオに来たときは、里には無い何かを手に入れるためでしたが、この頃には自分が本当に求めていたものが何なのかリューは理解していました。
「尊敬、信頼できる仲間」
リューはゆっくりまぶたを開くと、
「私も、貴方たちの正義を担えるだろうか・・・・」
「勿論よ!歓迎するわ、リオン!」
リューを歓迎する団員たちと主神アストレア。
アリーゼ、ノイン、ライラ、マリュー、リャ-ナ、輝夜、セルティ、イスカ、アスタ、リュー。
こうしてリューは「アストレア・ファミリア」に入団します。入団式では新入りの同僚の肩を叩こうとしてリューに投げ飛ばされるという一騒動もありましたが無事に式に移りました。
「必ずオラリオに安寧をもたらす!正義の剣と翼に誓って!!」
「正義の剣と翼に誓って!!」
アリーゼの言葉の後に唱和する団員達。リューも笑顔でそれにならいます。
そして5年後・・・・
ジェラの策略でジャガーノートによりアストレア・ファミリアは壊滅。唯一無二の友人を失ったリューは復讐に駆られ多くの闇派閥を壊滅に追い込みます。
- リューが葬った組織の数:27
- リューがきっかけで神の柱が立った数:4
- 伝説の賞金首「疾風リュー・リオン」の懸賞金:8000万ヴァリス。
復讐に力尽き倒れているところをシルに助けられ、身分を隠して豊穣の女主人で働きだします。その後、生き残っていたジュラが再び現れ本当の仇である、ジャガーノートをベルとリューの二人で撃破。
ギルドからは疾風は命を落としたと正式に発表されブラックリストから解除された。
過去から現在になって、リューに触れられることが出来るのは「アリーゼ」「シル」「ベル」の3人のみ。
さいごに
というわけでリューの過去についてでした。個人的にもリュー・リオンは好きなので原作後半の登場率には喜んでいました。
今やってるダンまちⅡでは出番少ないですからね。
しかしこうやって改めて見てみると、リューの出会いには雨が多いです。手を差し伸べた女神アストレアとシルのときもそうです。
言ってみれば「出会いのきっかけ」ってところでしょうか。
そして降ってないときに出会ったのはアリーゼとベル。二人とも共通の知り合いがいます。アリーゼはアストレア。ベルはシル。
この二人の出会いによってリューの「物語」は良くも悪くも始まりました。
そしてやっと過去との決着が付いたとき夢に出てリューを励ましたはアリーゼ。生きてダンジョンから脱出しようと話したのはベル。
なんて言うかこの二人はリューにとって「希望」に近い役割なのかもしれませんね。だいぶ何を言いたいのか分かりませんが、
まぁそういうことです。はい。
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