というわけでダンまち2期も始まりアニメ版しか見てない人にとっては何かと気になる箇所もあるかと思います。という訳で今回は「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」第6巻のネタバレと感想を書いて行こうと思います。
前回の簡単なあらすじ
18階層の階層主ゴライアスを撃破したベル達は無事に地上へと帰還した。ギルドでは階層主が「安全階層(セーフティポイント)に生まれ落ちた前代未聞のイレギュラーを神為的な事故として「神災」として処理する。
余計な混乱を避けるためヘスティアとヘルメスには厳重注意とペナルティを課し口外禁止を命じた。
―――ベル・クラネル……やはり素晴らしい。彼はこのアポロンが頂く。
ベルとシルとリュー
豊穣の女主人の外で話すベルとシル。18階層から帰還したベル達を心から喜ぶシル。そしてベルは何度も窮地を救ってくれたリューを送り出してくれたシルに感謝し改めて彼女の優しさを知った。
二人で話していると酒場から来たリューがシルに声を掛けた。
ベルを見るなりダンジョンでの出来事を振りかえる。以前よりもベルとリューの距離は縮まったようにも見えた。
シル
……ベルさん、リューと随分仲良くなられたんですね?吃るベル。
シル
でも、覗きなんてしたらいけませんよ?またもや吃るベル。
出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
例の件をリューから聞いていたシルはベルをこっぴどく叱った。それを見ていたリューは「例の件を事故」とシルに言いベルを庇う。
だんだんベルを取り巻く女性陣のメンツが増えてきましたね。ヘスティア、シル、フレイア、そしてリュー。徐々にベルに心開いていくリューがヘスティア・ファミリアにコンバージョンした時にリューの立ち回りがどう変わるのか結構気になるところです。
動き出すアポロン・ファミリア
焔蜂亭でベル、リリ、ヴェルフの三人でヴェルフのランクアップの祝賀会をしていた。ヴェルフは中層での戦いと18階層での戦いで見事レベル1からレベル2になりパーティー加入の当初の目的だった上級鍛冶師(ハイスミス)になった。
これで主神ヘファイストスと幹部が認めた武具には「ヘファイストス」の名を刻むことが可能になる。
目的を果たしたことでベルが口を開いた。
ベル
でもこれで……パーティー解消、だよね?ヴェルフ
お前達は恩人だ。用が済んで、じゃあサヨナラ、なんて言わないぞ。呼び掛けてくれればいつでも飛んで行って、これからもダンジョンにもぐってやる。出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
これを聞いたベル達は安心し笑い持っていたジョッキを打ち付けた。
三人で談笑しているとアポロンファミリアの一人のパルゥムが「ルーキーは怖いものなしでいいご身分だなぁ」と絡んできた。当然、相手にしない三人だったがパルゥムがヘスティアを侮辱する発言をするとベルの怒りは頂点に達する。
そしてヴェルフがパルゥムに投げつけたジョッキを合図に取っ組み合いに発展。
アポロンファミリア団長ヒュアキントス
テーブルで取っ組み合い見ていたアポロンファミリアの団長ヒュアキントスが動き出すと状況は一変する。
―――あっという間にやられるベルとヴェルフ
しかし偶然その場にいたベートの介入により双方の取っ組み合いは終わる。結果としてベートはベル達を庇う形となった。
という訳でヴェルフがハイスミスになりました。ヴェルフは魔剣も打てるし前衛に立って戦えるからベルにとっては凄い素質を感じるし頼りになる兄貴分でもあるだろうからヴェルフの「これからもダンジョンにもぐる」というセリフには救われたかもしれませんね。
この辺はリリも一緒だろうけどこの三人は短期間でかなりの修羅場を潜ってるから絆の在り方も並のそれとは違うだろうしベル自体自分一人ではなにも出来ないという自覚があるからヴェルフとのパーティー続行は本当に嬉しかったろうなぁって。
そしてヒュアキントスとベートの介入は個人的には好きな構図でした。
ベルからすればヒュアキントスは格上。でもベートはヒュアキントスより格上でオラリオ屈指のファミリア「ロキ・ファミリア」所属なのでここで下手を打てばアポロンの計画も終了だろうし上手く強さの上下関係がでている感じがしました。
そもそもフレイヤ・ファミリアが動いたら終わる。
三大冒険者依頼(クエスト)
アポロンの招待で神の宴に参加したベルとヘスティア。いつも通り揉めるヘスティアとロキだったが今回はアイズも同伴ということでいつも以上にうるさいことになる。
しばらくしてヘスティアの知人の神達に挨拶をして周るベルは一人バルコニーへと移動した。
ふと下を見るとそこにはヒュアキントスと見知らぬ男が何か話しをしていた。ベルはステイタスによって強化された聴覚を研ぎ澄ましその会話を盗み聞きしたが断片的でうまく聞き取れなかった。
すると背後からヘルメスが声を掛けてきた。
二人は冒険者について、ベルの祖父について話をしヘルメルは唐突に、
ヘルメス
それじゃあ、ゼウスという神は知っているかい?出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
これをきっかけにヘルメスはオラリオには下界全土から求められる「三大冒険者依頼(クエスト)」の存在を明かす。
その内容は、千年以上も前―――古代時代のダンジョンから地上に出た力ある三体のモンスターの討伐依頼というものだった。
徐々にゼウスの存在が明らかになってきました。ヘルメスによるとこの三大冒険者依頼(クエスト)という人類の悲願を果たそうとしたのがゼウス、ヘラが率いる当時最強のファミリアでした。
彼らは三体の内、陸の王者ベヒーモスと海の覇王リヴァイアサンを撃破し残り一体の黒竜に破れ全滅したとベルに話します。
正直この段階でゼウス、ヘラの強さがどれほどだったのかは想像もつきませんがヘルメスの口ぶりからするとかなりの強さがあったと思います。
そして力を失った二人と当時仲が悪かったロキとフレイアが結託して都市から追い出したと話を締めました。
ゼウスとベルの関係は大体想像できますが今後このあたりの話も盛り上がりを見せそうですね。まぁ多分最終巻あたりになるんだろうけど…
アポロンが遂に動く
ヘルメスの悪ノリでアイズと踊ることになったベル。それを目撃したヘスティア、ロキ、フレイアは不機嫌になりまたもや宴の会場はうるさくなる。
そうこうしていると
アポロン
―――諸君、宴は楽しんでいるかな?出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
そこには宴の主催者「アポロン」の姿があった。アポロンは適当な言葉を並べたあとヘスティアの元に行き焔蜂亭の件を全てベル達のせいだと難癖を付けた。
当然ベルやヘスティアはそれを認めようとはしませんでした。
アポロン
ならば仕方がない。ヘスティア、君に戦争遊戯(ウォーゲーム)を申し込む!出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
周囲にいた神たちのテンションが一気に上がりざわつく会場。一方的な物言いと一連の流れからヘスティアは「嵌められた」ことに気付きアポロンの申し出に返事をせずにベルと共に会場を後にした。
―――翌日
ヘスティア・ファミリアのホームである教会がアポロン・ファミリア達に襲撃された。
リリ、ヴェルフ、各盟友たちがヘスティア・ファミリアに加勢するが状況は良くならず徐々に追い詰められる。
この時点でアポロン・ファミリアと戦争遊戯(ウォーゲーム)をしてもヘスティア・ファミリアには勝ち目はない。
選択を迫られるヘスティアはベルに
ヘスティア
ベル君、ボクのことは好きかい?君が好きと言ってくれれば、ボクは覚悟を決める。君の言葉を信じられれば、面倒な嫉妬心(かんじょう)も鼻で笑えて、ボクは何でもできるようになる!
何とだって戦える!
出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
―――
普段からベルに対して自分の気持ちをストレートに言ってきたヘスティアでしたがここにきてさらに確信的な気持ちを伝えました。基本ベルは鈍いのでそのほとんどは冗談や違う意味で解釈してたと思います。
ただ今回の戦争遊戯(ウォーゲーム)の申し出や襲撃によって二人の状況は大きく変わるのでヘスティアとしても絶対的な「覚悟」が必要だったんでしょうね。
その覚悟が女性としてなのか主神としてなのかは人によって変わるだろうけど、個人的には女性としての覚悟として見ています。
いままでベルに何かがあっても今まで背中を押してきたのはヘスティアでした。それは主神としてっていうのが強い気がします。
そのヘスティアがこの場面であのセリフを言ってその返答次第で覚悟を決めるということはベルに「背中を押して貰う」つまり惚れた男の言葉一つで自分はこの先に起こる苦難と向き合い戦うということ。
……こんな感じかなぁっと解釈してます。
なんにせよベルの返事はアポロンファミリアに邪魔されて聞けず、それに怒ったヘスティアが戦争遊戯(ウォーゲーム)を受ける流れになるので二人の関係に発展はない…
ヘスティア・ファミリア VS アポロン・ファミリア
戦闘形式―――攻城戦
勝利条件は敵大将の撃破
戦争遊戯(ウォーゲーム)開催
各派閥、神が注目するなか始まった戦争遊戯(ウォーゲーム)。ファミリアの団員数で圧倒しているはずのアポロン・ファミリアだったがリリの「シンダー・エラ」によって一気に状況が変わる―――
この勝負の鍵はリリの変身魔法「シンダー・エラ」でした。この魔法はリリに似た体格を対象にその姿に変身することができます。また身体能力のコピーも可能ですが自分よりアビリティが高い場合は出来ないという実に使い勝手のいい魔法です。
この魔法でアポロン・ファミリア内部に侵入し撹乱。外はヴェルフの魔剣、ミコト(命)の重力魔法、リューの加勢もありで火力や足止めに関しては戦略さえハマればなんとかイケます。
戦争遊戯(ウォーゲーム)の勝利条件は「大将撃破」なのでとにかく各団員は足止めに徹しベルをヒュアキントスの元に行かせればOKでした!
そして終始この勝負に否定的だったのがカサンドラでした。
カサンドラの夢「兎を追い詰めちゃいけない」
カサンドラは「兎に飲み込まれる夢」を見ていたので悪い予感しかせず戦争遊戯(ウォーゲーム)当日も団長のヒュアキントスに警告をしていました。当然その申し出は受け入れてもらえず勝ちを確信していたヒュアキントス。
カサンドラ
どうか、どうか私の言葉を信じてください……ヒュアキントス
黙れと言っている!寝言も大概にしろ!カサンドラ
雷(いかずち)が……ヒュアキントス
この青空のどこに雷雲がある?雷など落ちるものかカサンドラ
違います……雷が……昇る―――ファイアボルト!!
出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
大鐘楼(グランドベル)のチャイムの音と共に60秒分チャージされたファイアボルトを放つベル。
ヒュアキントス以外の団員は全滅しベル・クラネル vs ヒュアキントス・クリオの大将同士の一騎打ちになると戦争遊戯(ウォーゲーム)を見ていたギャラリーのボルテージはMAXに!!
最初に出会ったときとは明らかに違ったベルの強さにヒュアキントスは「誰だっ、お前はっ!?」と吠える。
能力、技、駆け引きその全てがあの時のベル・クラネルではなかった。
二人の戦いはヒートアップしベルに一瞬のスキが生まれる。当然ヒュアキントスはその一瞬を見逃すはずもなく。
ヒュアキントス
もらったぞ!!出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
このときベル・クラネルを応援していた全ての人が息を飲んだ……ただ、アイズ・ヴァレンシュタインとベル・クラネルだけは違った。
人は隙きを見つけると、動きが単純になることがある。止めの一撃は、油断に最も近い。
―――弾ける打撃音
宙を舞うヒュアキントス。大の字で倒れたヒュアキントスが立ち上がることはなく静まり返る会場と鏡で二人のバトルを見ていたオラリオの面々。
実況
戦争遊戯(ウォーゲーム)の勝者はヘスティア・ファミリア!!!!!!出典:原作「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」6巻より
敗者の末路~アポロン永久追放
見事戦争遊戯(ウォーゲーム)を制したヘスティア・ファミリアの主神ヘスティアはアポロンにホームのそれを含めた全財産の没収とファミリアの解散、アポロンファミリアの主神であるアポロンにはオラリオの永久追放を命じた。
ヒュアキントスはアポロンを崇拝していた者たちと共にアポロンを追ってオラリオを去った。
さいごに
というわけで戦争遊戯(ウォーゲーム)の決着が付きました。個人的に6巻は沢山のキャラのセリフなり行動なりが楽しめた1冊です。内容的には一気に動いて一気に終わってと坦々と話が進むので見てる側としても読みやすかったのも良いですね。
あとここでは書きませんでいしたが焔蜂亭以降のベートのセリフやら行動はイチイチ男臭くてカッコよかったです。
ロキ・ファミリアの幹部連中とのやりとりや戦争遊戯(ウォーゲーム)が終わってからの行動もベートらしくて良かったしこの話のコアな部分っていうかベル・クラネルという男の部分に関して結構うまく絡んでくれて大分話が締まった印象を受けました。
他にもリリとソーマ・ファミリアの件ですね。
アポロン・ファミリアに襲撃を受けてたベルとヘスティアでしたが実はこのときリリはソーマ・ファミリアの元に戻っていました。
もちろんそれはベル達を守るためだったんですけど戦争遊戯(ウォーゲーム)が始まればリリの変身魔法「シンダー・エラ」が必要になるのでヘスティアも彼女の救出には全力した。
戦争遊戯(ウォーゲーム)のルール上リリはコンバージョンが必須でしたが退団の条件には多額のお金が必要でした。そこで担保としてヘスティアが渡したのが「ヘスティア・ナイフ」。ベルにとってもヘスティアにとっても大切な武器です。
ただこれにはヘスティアなりの考えもあって戦争遊戯(ウォーゲーム)で勝ってアポロンの財産を手に入れ次第退団に必要なお金を払うという計算なんですけどそうなるとベルの装備が貧相になりますよね?
そこで彼女が掛けたのがベルのスキル「憧憬一途(リアリス・フレーゼ)」でした。この時ベルはアイズの元で修行を付けてもっていたのでベルの可能性に賭けたという訳ですね。
そして一番気になるのが「三大冒険者依頼(クエスト)」。
ゼウス、三体のモンスター、生き残った黒竜とファンタジー好きとしてはワクワクする内容なのでこの話はかなり楽しみです!
というわけで「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」第6巻のネタバレ・感想は終わりです。
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